講義で制作した短編ホラー映画作品
あらすじ
友達から送られてきた呪いの動画。そこにはふすまの穴から覗いた自分の部屋が映っていた。ふすまの向こうには何が存在するのか..
工夫した点
フォーカス送りとドリーインを合わせた演出に挑戦した。主人公が、ディスプレイに突如写った動画に注目するシーンに用いた。最初は主人公にのみフォーカスを当てる。主人公の動きとディスプレイの輝度変化から観客は何かがディスプレイに写ったことを察知し、写った何かに対して興味を抱く。その後、ディスプレイに向けてドリーインしながらフォーカスをディスプレイに移す。これにより、観客の注意はディスプレイに自然と移り、写っている映像の重要性が強調される。また、Match on Actionを用いることでカットに連続性をもたせた。主人公が呪いの動画に写っている部屋が自分の部屋と気づくシーンでは、主人公の首の動きを使って3つの異なる映像に連続性を持たせている。さらに、log映像に対するカラーグレーディングにも挑戦した。青緑の色調により不穏な空気を伝えつつ、映像に統一感を持たせている。最後に、映像中の呪いの動画は、自作の「シネマトグラフシミュレーションプログラム」によって作成された。プログラムでは、「60fpsのビデオカメラでシネマトグラフにより映写された映像を撮影した状況」のシミュレーションをしている。その結果、フィルム送り中の黒い画面が映像に含まれている。初期のフィルム特有の輝度変化とフィルムグレインも再現し、映像に「リング」の呪いのビデオのような不気味さを与えている。