ウィンドウ正面にユーザがいない場合のステアリング時間のモデル化
空間内にあるユーザインタフェース(UI)に関して,ユーザがそのウィンドウの正面にいない場合にどのように操作性が変化するかは,VR空間内や立体的な操作空間において重要な問題である.これまで正面の場合の操作性に関する研究は行われてきたが,角度のついた位置にいる場合の研究はほとんど行われていない.そこで本稿では,VR空間内においてウィンドウの正面にユーザがいない場合の円形経路通過タスク(ステアリングタスク)に着目し,ユーザが角度のついた位置にいる場合についての難易度と操作時間の関係を調査した.実験では,VR空間内に配置された円形の経路に対してユーザが4種類の角度からステアリングタスクを行った.タスクの操作時間とユーザに対する経路の角度を分析した結果,見かけの経路の幅変化を考慮した難易度指標が実測された操作時間に対して高いモデル適合度を示すことが分かった.
主著は元永くん.本間は以下のような見かけの幅の非線形変化を考慮した厳密な難易度指標の導出を担当.